ブドウの栽培
ブドウ樹のライフサイクル
1~2月 剪定
ブドウの収穫や品質の調整のために去年伸びた古い枝を落とし
良いツルを残します。
このあと良いブドウを作るのに大切な作業であり、大切な時期です。
3~4月 芽吹き
3月になると気温10度を超えて根から栄養が運ばれ活動を始まります。
その後10日程度で葉が出てきます。
新芽はデリケートなので傷つけられると成長期も短くなります。
5~6月 開花
春の嵐などもあり、残った芽はつぼみが見え始め、6月上旬に開花が始まります。
開花時の天候が重要で、その年の収穫量などが左右されます。
7~8月 色付き・熟成
結実したブドウは成長をし始め、成熟へ向かいます。
8月に入ると糖度も蓄積されていきます。
ブドウの房は晩夏まで緑色をしていて、緑から赤に色づくことを
「ヴェレゾン」と言います。
9~10月 収穫
ブドウの糖度をチェックし、生産者が求める成熟段階で収穫を始めます。
熟すると糖度が上がり酸味が減ります。
収穫は開花してから100日が収穫の目安とされています。
11~12月 土寄せ
冬の寒さを防ぐためにブドウ樹の根元に土をかぶせることです。
デザートワインのために、いくつか房を残して甘くしてから収穫するものもあります。
ブドウに適した自然条件
日照
植物の生育には太陽の光エネルギーを利用した光合成が必要です。
十分なブドウの成熟に必要な生育期間の日照時間は1000時間~1500時間です。
北向きよりも南向きの斜面に位置するブドウ畑の方が良いとされています。
気温
年平均気温が10~16度がワイン用ブドウ栽培では最適。
成熟期は1日の温度格差があるほうがよい。
1年で四季があり、暑い季節と寒い季節が訪れる(気温サイクル)ほうが適しています。
ほとんどのワイン用ブドウ生産地は北半球北緯30~50度、南半球南緯30~50度の地域に
含まれています。
水分
ブドウ樹の生育には水分が必要ですが、多すぎると熟した果実が得られなかったり、
過度の湿気は病害の進行が早まることもあります。
年間降水量は500mm~900mmが望ましいです。
降水量だけではなく土壌の保水性も大切です。
土壌
生育期間中はブドウの樹に水分を供給し、ヴェレゾン期は地下水位が下がるなどで
供給が止まるような土壌がよいとされています。
ブドウ樹の生育が抑えられ各種ストレスがかかるため、
ブドウが果実を充実させることができる瘦せた砂利、礫質土壌が適しています。
そして窒素やリン、カリウムなどのミネラル成分のバランスがとれていることが
重要な要素となります。
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